この記事は、トレンドの原動力を探るマーケティングセミナー「よげんの書」で発表した「よげん」をトピックごとに解説した記事です。よげんの書のウェブサイトから無料セミナーのお申込みや、講演資料やアーカイブ動画をご覧いただけますので、ご関心ありましたらお申込みください。
「学歴・資格過剰感」が世界一高い日本の現状
日本はOECD諸国の中で、「今の仕事に対して学歴や資格が過剰である」と感じる人の割合が最も高い国です。多くの人が自分の持つスキルや教育内容を、現在の業務で十分に発揮できていないと感じています。この感覚は働く意欲の低下を招くだけでなく、社会全体での人材配置の歪みを象徴しています。
事務職の過剰と現業職の圧倒的人手不足
人材の供給と需要のギャップは深刻です。大学進学率の上昇に伴い事務職を希望する人は多いですが、求人市場では事務職は「人余り」の状態にあります。対照的に、2040年に向けて真に必要とされる労働力は、建設作業員、トラックドライバー、生産工程などの「技能・現業職」です。大卒者が増える一方で、体を動かし現場を支える人材が圧倒的に足りなくなるという、巨大なミスマッチが生じています。
現場のイメージを刷新し、職種の価値を再定義する
このミスマッチを解消するには、現業職の価値を再定義することが不可欠です。米国の農業の事例のように、DXの導入によって「かっこいい仕事」へとイメージを変え、現場で働く人たちが「エッセンシャルワーカー」として正当に評価され、人気職種になるような社会の空気感を作る必要があります。スキルと現場のニーズを一致させるため、教育のあり方や職業観そのものをアップデートする時期に来ています。

