インバウンドが銀座の路面を過去最高に盛り上げる|よげんの書:25年6月号より

この記事は、トレンドの原動力を探るマーケティングセミナー「よげんの書」で発表した「よげん」をトピックごとに解説した記事です。よげんの書のウェブサイトから無料セミナーのお申込みや、講演資料やアーカイブ動画をご覧いただけますので、ご関心ありましたらお申込みください。


日本のインバウンド市場は好調を維持しており、2025年5月の訪日客数は369万3300人と、前年同月比21.5%増加し、過去最多を記録しました。特に韓国と中国からの訪問者が多く、中国からの客数は前年比44.8%増となっています。現在、訪日客数は年間4000万人を上回るペースで推移しています。

このインバウンド需要と富裕層の消費を背景に、銀座の路面店の空室率が2025年1〜3月期に初めてゼロを記録しました。これは過去最高水準の坪あたり賃料(28万2000円)を伴う、空き物件の争奪戦を引き起こしています。

銀座への出店は、高級時計、宝飾品といったハイブランドに加え、眼鏡やスポーツ用品など多様化しています。低単価の業種でも、ブランド認知や訴求を目的として銀座への出店が増加しています。

ハイブランド企業が出店を積極化する背景には、日本市場の好調があります。ティファニーなどを傘下に持つLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)の日本における売上は、2024年に前年比28%増と、米国(2%増)や日本を除くアジア(11%減)を大きく上回る好調ぶりを示しています。この勢いを受け、他国で新規出店を減らしているブランドでも、日本での出店意欲が高い状況です。


「よげんの書」は企業や個人が不確実な時代を生き抜くための道標を提供し、仕事や生活のマーケティングに投影していただけることを目的・目標として主催者の個人プロジェクトとして運営しています。

まずはぜひセミナーをご覧ください。そして「セミナーの共同開催」や、よげんの書をもとにした研修「ミライノミカタワークショップの開催」など、マーケティング活動をご一緒させていただく機会を検討いただける場合はお気軽にお問い合わせください。Driving Forceをともに掴み、未来を一緒に創っていくことができれば幸いです。

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この記事を書いた人

舟久保 竜のアバター 舟久保 竜 よげんの書|主催者

総合マーケティング会社で23年間、NBメーカーの商品開発・販促企画のアイディア創出のための調査に関わるとともに、2020年から師匠の「大久保惠司 氏」とともに企業のマーケター向けに毎月トレンドを発表するセミナーを継続開催する。2025年、大久保氏の逝去後に「よげんの書」をライフワークとして継続することを決意。

本業は2024年1月から株式会社フィードフォースに所属。企業のコマースサイトを顧客体験基盤やCDPとして活用するためのソリューションのマーケティングに携わる。企業と生活者がモノではなくサービスでつながるための、SDL(サービス・ドミナント・ロジック)の実現を目指す。