日本人が過去最大に減っていたことがわかる|よげんの書:25年5月号より

この記事は、トレンドの原動力を探るマーケティングセミナー「よげんの書」で発表した「よげん」をトピックごとに解説した記事です。よげんの書のウェブサイトから無料セミナーのお申込みや、講演資料やアーカイブ動画をご覧いただけますので、ご関心ありましたらお申込みください。


過去最大の人口減少とその衝撃

2024年10月1日時点の人口推計によれば、日本人の人口は約1億2000万人となり、前年から約90万人(89万8000人)減少しました。この減少幅は過去最大であり、出生児数が死亡者数を下回る「自然減」は18年連続で続いています。外国人を含む総人口で見ても14年連続の減少となっており、日本の人口減少がいよいよ加速フェーズに入ったことが浮き彫りになっています。人口減少は単なる数字の問題ではなく、社会のあらゆるシステムを根底から揺さぶる事態です。

深刻な介護人材不足と「ビジネスケアラー」の問題

人口減少の影響が最も顕著に現れているのが介護現場です。2024年度には全国で272万人の介護職員が必要とされていますが、既に57万人が不足する見込みとなっています。特に東京都の不足率は全国平均を上回り、約7.6万人が足りない状況です。この人材不足は「ビジネスケアラー(働きながら介護を行う人)」の増加を招き、2030年にはその経済損失が9.1兆円に達するという深刻な予測も出されています。仕事と介護の両立が困難になり、離職者が増えることで、企業の生産性も大きく損なわれるリスクがあります。

生産年齢人口の減少を社会全体でどう支えるか

経済活動の主役である「生産年齢人口(15〜64歳)」も激減しています。1995年のピーク時には8700万人を超えていましたが、2024年には7300万人台にまで減少しました。日本の生産年齢人口の割合はG7(主要先進7カ国)の中で最低となっており、2070年には4535万人まで減ると予測されています。もはや「誰かが何とかしてくれる」段階は過ぎており、女性や高齢者、外国人の受け入れを促進すると同時に、テクノロジーを駆使した抜本的な労働生産性の向上が急務となっています。


「よげんの書」は企業や個人が不確実な時代を生き抜くための道標を提供し、仕事や生活のマーケティングに投影していただけることを目的・目標として主催者の個人プロジェクトとして運営しています。

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この記事を書いた人

舟久保 竜のアバター 舟久保 竜 よげんの書|主催者

総合マーケティング会社で23年間、NBメーカーの商品開発・販促企画のアイディア創出のための調査に関わるとともに、2020年から師匠の「大久保惠司 氏」とともに企業のマーケター向けに毎月トレンドを発表するセミナーを継続開催する。2025年、大久保氏の逝去後に「よげんの書」をライフワークとして継続することを決意。

本業は2024年1月から株式会社フィードフォースに所属。企業のコマースサイトを顧客体験基盤やCDPとして活用するためのソリューションのマーケティングに携わる。企業と生活者がモノではなくサービスでつながるための、SDL(サービス・ドミナント・ロジック)の実現を目指す。