この記事は、トレンドの原動力を探るマーケティングセミナー「よげんの書」で発表した「よげん」をトピックごとに解説した記事です。よげんの書のウェブサイトから無料セミナーのお申込みや、講演資料やアーカイブ動画をご覧いただけますので、ご関心ありましたらお申込みください。
身体的健康は1位、精神的幸福度は32位
ユニセフの「子供の幸福度ランキング」によれば、日本は総合14位と前回より順位を上げましたが、その内訳は極めて対照的です。身体的な健康度は世界1位であるのに対し、精神的な幸福度は32位と低迷し、自殺率の高さも依然として課題です。体は健康で学力(スキル)も高いのに、自分のことを幸せだと感じられない子供たちの姿が浮き彫りになっています。
客観的データが示す「恵まれた先進国」としての日本
しかし、客観的なデータで他国と比較すると、日本は決して「恵まれていない国」ではありません。平均寿命は世界トップクラス、治安の良さ(殺人発生率の低さ)も抜群で、インフラの質や教育水準も極めて高い水準にあります。1人あたりのGDPも中位〜上位に位置し、絶対的な貧困は非常に低い状態です。日本は物質的・客観的には間違いなく豊かで平和な国なのです。
大人の不幸感がバイアスとして子供に伝播するリスク
それにもかかわらず子供たちが幸せを感じにくいのは、周囲の大人が抱く「日本はもうダメだ」というネガティブなバイアスが影響している可能性があります。大人が抱く将来不安や社会の閉塞感が、知らず知らずのうちに子供たちの主観的な幸福度を押し下げているのかもしれません。まずは大人が客観的な事実(ファクト)に基づき、日本が持つ恵まれた環境を正しく伝え、コミュニティの中でポジティブな声を育てていく必要があります。

