FOMOを受け止める商品とプラットフォームの重要度が大きくなる|別冊よげんの書:25年8月号より

この記事は、トレンドの原動力を探るマーケティングセミナー「よげんの書」で発表した「よげん」をトピックごとに解説した記事です。よげんの書のウェブサイトから無料セミナーのお申込みや、講演資料やアーカイブ動画をご覧いただけますので、ご関心ありましたらお申込みください。


クリエイター主導の「即時購買」が加速する日本市場

2025年6月、ショート動画プラットフォームの「TikTok」にEC機能「TikTok Shop」が日本でも搭載されました。視聴者は動画やライブ配信を楽しみながら、アプリを離れることなくその場で商品を購入できます。ここでは、企業ではなくクリエイターが主導して商品を語る「Creator-led commerce」が主流であり、消費者は発見から購入までを瞬時に行います。

崩壊する旧来のファネルと「FOMO」の威力

SNSの普及により、認知から購入までを段階的に進む従来のマーケティングファネルは機能しなくなっています。代わりに起きているのが、インフルエンサーの「今買わねば損」という演出によって引き起こされる「FOMO(乗り遅れる恐怖)」をきっかけとした瞬時の購買決断です。この時、流通と販促が完全に融合(プレイスとプロモーションの統合)しており、価格比較の欲求よりも「今この瞬間に手に入れたい」という衝動が勝っています。

単発の熱狂を継続的なファンベースに変える

FOMOによる購入は爆発的ですが、それを一時的なハイプで終わらせないための「受け止めるプラットフォーム」が不可欠です。米国のドライフルーツ菓子「Final Boss Sour」は、TikTokでの酸っぱさチャレンジ動画で数億回の再生を記録しましたが、同時にDiscordでのコミュニティ運営や、Shopifyによる定期購読プログラムを組み合わせています。クリエイターの声を反映した商品開発や双方向のコミュニケーションを通じて、FOMOで入ってきた新規顧客を、持続可能なメンバーシップへと繋げることが成功の鍵となります。


「よげんの書」は企業や個人が不確実な時代を生き抜くための道標を提供し、仕事や生活のマーケティングに投影していただけることを目的・目標として主催者の個人プロジェクトとして運営しています。

まずはぜひセミナーをご覧ください。そして「セミナーの共同開催」や、よげんの書をもとにした研修「ミライノミカタワークショップの開催」など、マーケティング活動をご一緒させていただく機会を検討いただける場合はお気軽にお問い合わせください。Driving Forceをともに掴み、未来を一緒に創っていくことができれば幸いです。

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この記事を書いた人

舟久保 竜のアバター 舟久保 竜 よげんの書|主催者

総合マーケティング会社で23年間、NBメーカーの商品開発・販促企画のアイディア創出のための調査に関わるとともに、2020年から師匠の「大久保惠司 氏」とともに企業のマーケター向けに毎月トレンドを発表するセミナーを継続開催する。2025年、大久保氏の逝去後に「よげんの書」をライフワークとして継続することを決意。

本業は2024年1月から株式会社フィードフォースに所属。企業のコマースサイトを顧客体験基盤やCDPとして活用するためのソリューションのマーケティングに携わる。企業と生活者がモノではなくサービスでつながるための、SDL(サービス・ドミナント・ロジック)の実現を目指す。