この記事は、トレンドの原動力を探るマーケティングセミナー「よげんの書」で発表した「よげん」をトピックごとに解説した記事です。よげんの書のウェブサイトから無料セミナーのお申込みや、講演資料やアーカイブ動画をご覧いただけますので、ご関心ありましたらお申込みください。
1+2+3が拓く「農業6次産業化」の今
農業(1次産業)、加工食品(2次産業)、そして販売・サービス(3次産業)を一体化させる「6次産業化」が、栃木県や徳島県を中心に各地で実を結び始めています。道の駅でのヒット商品の開発や、古民家ホテルを活用した農泊など、単なる作物の生産に留まらない「付加価値の創出」が成功の鍵となっています。
成功事例に共通するのは、自治体による専門的な支援と、農家自身の「新たな事業に取り組む意欲」です。直接エンドユーザーと繋がり、自らの商品のファンを100人、200人と作ることができれば、Eコマースが普及した現代において小規模でも持続可能なビジネスを構築することが可能になります。
「6オーガニゼーション」:若い世代を惹きつける農業のブランディング
これからの農業に必要なのは、従来の「泥臭い」イメージを払拭するブランディングです。セミナーでは、農業を「6オーガニゼーション(Six Organization)」のように、かっこよく、楽しく、組織的なビジネスとして見せる必要性が提言されました。
特に、デジタルスキルを持つ若い世代が、地元の資産である農業を土台にどう事業を展開していくかという発想の転換が求められています。トランプ関税などの外部圧力によって日本の農産物構造が揺らぐ今こそ、それを古い規制を打ち壊すチャンス(ドライバー)に変え、農業を「生き延び、強くなれる産業」へと再定義すべき時です。
デジタルと小規模集約による「現場の解決」
今後の農業は、大規模集約化によるコストダウンだけでなく、DX(デジタルトランスフォーメーション)を活用した「地に足のついた解決」が重要になります。数軒の農家が集まれば導入できるような、ロボットによる収穫支援やデジタル管理システムなど、身近な課題を技術で解決する姿勢です。
農業という1次産業の現場が、最新のテクノロジーと融合し、かつての製造業のような「高効率で誇り高い産業」へと進化すること。不便を嘆くのではなく、それをデジタルでどう解決するかというクリエイティブな視点こそが、地域産業の未来を切り拓きます。

