この記事は、トレンドの原動力を探るマーケティングセミナー「よげんの書」で発表した「よげん」をトピックごとに解説した記事です。よげんの書のウェブサイトから無料セミナーのお申込みや、講演資料やアーカイブ動画をご覧いただけますので、ご関心ありましたらお申込みください。
初任給40万円時代の幕開けと人材獲得競争
若手人材の獲得競争は激化の一途をたどっています。2026年度に初任給を30万円以上に設定する企業は130社を超え、アイ・アールジャパンのように初任給40万円を打ち出す企業も現れました。来春入社の学生は待遇を重視する傾向が強く、企業は若手の給与を優遇せざるを得ない状況です。一方で中堅層の賃金の伸びが鈍化するという課題も生まれていますが、人材への投資そのものは加速しています。
名目GDP980兆円を目指す「産業構造ビジョン」
経済産業省が発表した「2040年の産業構造ビジョン」では、名目GDPを980兆円に拡大するという壮大な目標が掲げられました。これは現在の約600兆円から約1.6倍の規模にするという計画です。人口減少が進む中でこの成長を実現するには、単なる延命ではなく、設備投資を促進し「稼げる産業」へと抜本的に構造転換することが前提となります。
生産性向上による賃金1.9倍の推計
経産省は、成長投資が実現すれば2040年の名目賃金は時間給換算で5366円に達すると推計しています。これは現在の約1.9倍の水準です。もちろんインフレを考慮する必要はありますが、平均賃金がこれほど上昇するという推計は、人口減少による停滞ムードを打破する「夢」を与えるものです。人手不足を逆手に取り、労働力あたりの価値を高めることが、将来の豊かな生活の鍵を握っています。

