この記事は、トレンドの原動力を探るマーケティングセミナー「よげんの書」で発表した「よげん」をトピックごとに解説した記事です。よげんの書のウェブサイトから無料セミナーのお申込みや、講演資料やアーカイブ動画をご覧いただけますので、ご関心ありましたらお申込みください。
トランプの「要塞国家」構想がもたらすリスク
再び世界を騒がせているトランプ氏の世界観は、物理的・経済的・軍事的に自国を閉ざす「要塞国家」のモザイク構想とも言えます。これは「強い国が弱い国を従わせる」というゼロサム的な大国主義であり、自由な貿易や国際協力の枠組みを根底から壊すリスクを孕んでいます。環境問題やAIのリスクといった地球規模の課題に対し、国際的な協力が欠如することは、将来にわたる大きな懸念材料です。
自由主義と国際環境協力の再構築
トランプ的な独裁や専制に近い政治手法が注目される背景には、迅速な決断への期待があるかもしれません。しかし、要塞国家化が進めば、力関係の誤認が戦争を招くなど、歴史的な大誤算を繰り返す恐れがあります。今こそ、多様性を認め、対話によって紛争を解決する「自由主義秩序」と「国際協力」を再構築するための責任ある行動が、各国に求められています。
チャーチルの言葉に学ぶ、民主主義の粘り強さ
ウィンストン・チャーチルは、「民主主義は最悪の政治形態だ。ただし、これまで試みられたすべての政治形態を除けばだが」と述べました。民主主義には議論が長引き、決断が遅れる欠点があります。しかし、独裁や専制政治がもたらす致命的な欠陥に比べれば、多様性を尊重し、時間をかけてでも合意を形成する民主主義こそが、私たちが守るべき最良の選択肢です。変化の激しい時代だからこそ、この「粘り強い民主主義」の価値を再認識する必要があります。

